2026年、差を出したい企業が向き合いたい組織の前提とは?
2025年は、多くの企業で意思決定のスピードそのものが切り替わった年でした。背景にあるのは、AIの一般化です。AIによって情報は揃い、検討材料はすぐに手に入ります。その結果、判断を先延ばしにする理由だけが、相対的に弱くなっていきました。
そして2026年、その判断は採用や配置といった経営テーマにとどまらず、仕事の切り方、責任の置き場所、育成の再現性として、組織の内側に表れ始めています。
本記事では、2025年までの流れを踏まえ、2026年、企業が向き合うべき組織課題の本質を整理していきます。
前提の変化:組織の”判断”が軽くなる
2025年、多くの企業で、意思決定の感触そのものが変わり、その判断は以前より明らかに速くなりました。必要な情報はすぐに集まり、論点も整理でき、どの選択肢もそれなりに妥当に見える状態になりました。
しかし、組織内で「決めた」という実感が残らないことが問題になりました。個人の中にも、組織の中にも、「何も積み上がっていない」といった感覚が残ってしまう状態です。2026年に入った今、多くの組織がこの状態を前提として回り始めてしまっています。
AIは判断を助けたが、判断の重みを削ってしまった

AIによって、情報収集や比較検討は圧倒的に効率化されました。調べる・まとめる・論点を出す。そうした工程は、ほぼ摩擦なく進みます。結果として、目の前に並ぶ判断材料は、だいたい正しいことが多いでしょう。極端にズレていることはないはずです。
ただし、その判断は、自分の経験や組織の文脈を通過していないということが問題です。
・なぜその選択をしたのか
・どこで迷ったのか
・何を捨てたのか
そうした「判断に至る手触り感」が、意思決定のプロセスから抜け落ちています。判断は成立しているが、納得も学習も起きていない。この状態が、判断を軽くしています。
判断が軽い組織では、人を増やしても楽にならない
以前は、人を増やせば判断は分散されました。経験が蓄積され、「このケースはこうする」という暗黙知が育つからです。
しかし今は違います。判断そのものが軽いままでは、人を増やしても、判断は組織に残りません。新しく入った人も、その場その場の判断をこなすだけになる。結果として、判断は常に「いま・ここ」で消費され続けるのです。
2026年の組織で起きているのは、判断が速くなったことでも、AIがあることでもありません。判断が軽い状態が、組織運営の前提になってしまったことです。
仕事は成果よりも「通過点」で評価され始めた

組織の判断が軽くなると、最初に影響を受けるのはマネジメントでも採用でもありません。仕事のプロセスそのものです。2025年以降、多くの現場で起きているのは、「仕事の成果が何なのか分からなくなる」現象です。
仕事が分業・細分化され、AIも介在することで「誰が成果を出したか」ではなく「どんな工程・判断を通って結果に至ったか」で語られるようになってきました。
その結果、成果は出ているが、どこで価値が生まれたのか、誰の判断が効いたのかが分からなくなっていることが顕在化してきています。つまり、成果はあるが、仕事の意味が説明できない状態が増えてしまっているのです。
判断の言語化が蓄積されず、学習しない組織になる
組織の意思決定の際には、こうした内容が現場で共有される組織は健康的と言えます。
・なぜその判断をしたのか
・優先順位は何だったのか
・反対に迷ったポイントはどこなのか
しかし、こうした内容が整理されないままAIに接続されていると、アウトプットだけが高速化されてしまいます。
そうなると、評価についても「数字が出たか」「問題がなかったか」だけになり、判断の質が振り返られないままになります。その結果、判断が一回限りで終わり、次に活きない組織構造ができてしまいます。人やAIを増やしても、組織は賢くならず、楽にもならない状態になってしまいます。
2026年、判断が軽い組織で起きてしまうこと
述べてきた通り、多くの組織で判断の間違いが起きているわけではありません。
それでも現場では、
・「決めているはずなのに、前に進んでいる感覚がない」
・「同じ判断を何度もしている気がする」
そんな違和感が残ってしまっています。
これは偶然ではなく、判断が軽くなった状態が、すでに組織運営の前提になっているからです。判断が軽いまま流通する組織で、実際にどんな現象が起きているのかを整理します。

3-1. 「決めた感覚が残らない意思決定」が日常化する
現場や経営の場で起きてしまう「決めたはずなのに、決めた感じがしない」という感覚が日常化してしまうことです。行った意思決定や判断について、違和感や不安、または判断基準の軟弱化により揺り戻しが起きる現象です。
理由は明確です。判断の根拠が、“妥当そう”以上のところまで掘られていないからです。AIによって、選択肢は整い、論点も整理されます。ただし、それは判断を代替したわけではない。
・どこをリスクとして引き受けたのか。
・何を切り捨てたのか。
・なぜ今回は見送ったのか。
そうした”覚悟”の部分が共有されないまま進んでしまうと、結果として、意思決定は一回性になり、何度もやり直されることになります。
3-2. 経営判断が特別なものではなくなり、摩擦を生んでしまう
もう一つの変化は、 経営判断が日常化したことです。
- 採用を止める
- 採用数を減らす
- 配置を変える
- チームを畳む
かつては重かった判断が、2025年以降、比較的短いスパンで繰り返されるようになりました。これは、経営が軽くなったわけではなく、判断材料が揃い、意思決定の速度が上がった結果、決めない理由が消えたということです。
意思決定の頻度が上がった分、一つひとつの判断は浅くなりやすくなります。結果、メンバーによっては、「また方針が変わった」「今回も暫定なのか」という受け止め方になります。マネジメントと現場の間に見えない摩擦を生んでしまいます。
3-3. マネジャーの役割が、静かに崩れていく
判断が軽い組織で、影響を受けるのはマネジャーです。本来、マネジャーは判断を預かり、整理し、次に活かす役割を担ってきました。しかし今は、判断が軽く、暫定で、修正前提で流れてくる。
その都度、説明し、調整し、受け止める。しかし、自分の判断として引き取れるほどの重みがない。
結果として、マネジャーの仕事は増え続けてしまいます。
育成に時間を割こうにも、そもそも何を基準に教えればいいのかが曖昧です。判断が積み上がらないため、「こう考えればいい」という型を渡せない。こうして、マネジャーは育成と判断の狭間で詰まり始めてしまいます。
3-4. 判断が消費され続け、同じ迷いを繰り返す
意思決定や判断にはスピードが求められる場面も多く存在します。
しかし問題になるのは、その判断が組織に残らないことです。その都度、似た議論を繰り返し、似た結論にたどり着くことがリスクです。2026年の組織で起きているのは、判断ミスの増加ではなく、判断が”消費”され続けている状態です。この状態が続く限り、どれだけ施策を打っても、どれだけ制度を整えても、組織の手応えは戻りません。
ここまで見てきたように、いま多くの組織で起きている問題は、人材不足でも、AIでも、マネジメント不在でもありません。組織の判断が軽くなった中で、その扱い方を更新できていないことが問題となってしまう。
2026年、組織は「言語化」から逃げられなくなった

判断が軽くなること自体は問題そのものにはなりえません。軽い判断を、言葉でごまかせなくなったことが問題となります。これまでは、「とりあえず」「一旦」「状況を見て」という曖昧な言葉が、判断の代替になっていました。これらは、判断を先送りするためのワードです。しかしAIによって、情報も選択肢も、比較材料も揃うようになった今、その緩衝材は効かなくなっています。
・なぜ採用するのか。
・なぜ今、その仕事を任せるのか。
・なぜその配置なのか。
・なぜ育成に時間を割くのか。
2026年の組織で差がつくのは、自分たちが、何を前提として判断している組織なのかを、言語化できているかどうかです。
言語化できない組織では、判断は流れ、消え、また同じ問いに戻る。
言語化できている組織では、判断は軽くても、次に接続されていく。
2026年は「うまくやってきた」組織ほど、その前提を問われる年になるかもしれません。
今回の記事が皆さまにとって有意義なものとなれば幸いです。
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